20代公立高校教員ブログ

若手教員の考えること。

『風が強く吹いている』(三浦しをん)感想

たった今読み終わりました。

早めに感想を。

 

きっかけは、「なんか青春物読みてぇなぁー」という軽い気持ちから。

それで青春陸上物は『一瞬の風になれ』を読んでたので、

他の陸上物も読んでみようかと。

長距離陸上競技の経験もありましたし。

 

舞台は大学駅伝。

ほとんどが陸上初心者の寮生全員で、箱根駅伝を目指すというお話。

 

ここから先は少しネタバレがございますので続きをクリックで。

 

結論から言うと、すごくおすすめです。

陸上経験ありの方、なしの方、どちらもどうぞ。

なんで陸上選手は「走る」ことをやめないのか、わかる気がします。

 

 

 

半分ほどまでは「いやいや、こんなにうまくいくわけねぇじゃん!!」

と呆れておりました。

途中で読むのやめようかと思いました。ほんとに。

だってそんなにみんながみんな走るの好きならんだろ!と。

 

 

だけど、だけども、もう箱根駅伝の描写が素晴らしいです。

10人が一つの襷をつなぐ。

何千回も言われているこの言葉の重みが分かる気がします。

気がします、というのは実際に走らないとわからんだろなぁという気持ちから。

でも、これを読むと実際に走ってなくてもわかる「気がしちゃう」んです。

それほど駅伝について、

それと「走る」ことについてじっくりと書かれています。

 

「気がしちゃう」で十分だと思います。

こういう擬似体験をさせてくれるのが小説のいいところですね。

 

風が強く吹いている (新潮文庫)

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