『風が強く吹いている』(三浦しをん)感想
たった今読み終わりました。
早めに感想を。
きっかけは、「なんか青春物読みてぇなぁー」という軽い気持ちから。
それで青春陸上物は『一瞬の風になれ』を読んでたので、
他の陸上物も読んでみようかと。
長距離陸上競技の経験もありましたし。
舞台は大学駅伝。
ほとんどが陸上初心者の寮生全員で、箱根駅伝を目指すというお話。
ここから先は少しネタバレがございますので続きをクリックで。
結論から言うと、すごくおすすめです。
陸上経験ありの方、なしの方、どちらもどうぞ。
なんで陸上選手は「走る」ことをやめないのか、わかる気がします。
半分ほどまでは「いやいや、こんなにうまくいくわけねぇじゃん!!」
と呆れておりました。
途中で読むのやめようかと思いました。ほんとに。
だってそんなにみんながみんな走るの好きならんだろ!と。
だけど、だけども、もう箱根駅伝の描写が素晴らしいです。
10人が一つの襷をつなぐ。
何千回も言われているこの言葉の重みが分かる気がします。
気がします、というのは実際に走らないとわからんだろなぁという気持ちから。
でも、これを読むと実際に走ってなくてもわかる「気がしちゃう」んです。
それほど駅伝について、
それと「走る」ことについてじっくりと書かれています。
「気がしちゃう」で十分だと思います。
こういう擬似体験をさせてくれるのが小説のいいところですね。